霧舎学園シリーズ・八月
心霊探偵ものは素直に読めない。
八月は一夜限りの心霊探偵―私立霧舎学園ミステリ白書 (講談社ノベルス)
心霊探偵ものというと、名作七十五羽の烏 をはじめとする物部太郎のシリ−ズを思い出してしまって、どうも素直に読めません。
この作品も相変わらずトリックが巧みで、巻頭グラビアの遊びも面白くて、普通ならば楽しめるところですが、私の個人的嗜好の関係で、どうも評価は下がり気味。
心霊探偵ものは素直に読めない。
八月は一夜限りの心霊探偵―私立霧舎学園ミステリ白書 (講談社ノベルス)
心霊探偵ものというと、名作七十五羽の烏 をはじめとする物部太郎のシリ−ズを思い出してしまって、どうも素直に読めません。
この作品も相変わらずトリックが巧みで、巻頭グラビアの遊びも面白くて、普通ならば楽しめるところですが、私の個人的嗜好の関係で、どうも評価は下がり気味。
今度は誘拐事件。
六月はイニシャルトークDE連続誘拐―私立霧舎学園ミステリ白書 (講談社ノベルス)
相変わらず機械的な仕掛けが好きな作者ですが、ともすれば「荒唐無稽」「実現するのか」という懸念が、この物語のトーンで中和されてしまうような気がして……
バカリズムのネタを思い出しながら、楽しく読みました。
第二弾は、パソコン教室が舞台。
五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し―私立霧舎学園ミステリ白書 (講談社ノベルス)
動機の周辺に作者の苦手な部分が出てきて、そこはイマイチ。「情念」の部分が苦手な印象。
テクノロジーは時代設定にあわせているが、過去とのタイムラグが微妙なのでそこまでフェアにこだわる必要があるかどうか疑問。思い切って「気にしない」=執筆時にあわせる、として、トリックにテクノロジーに関連した要素を入れないという選択肢もあったはず。
まあ、この作者がそれを選択するとは思えないが。
ラブコメの方はまずまず。おじさんには作者の照れがちょうど良いさじ加減。
「漫画に歩み寄る」というシリーズ
四月は霧の00(ラブラブ)密室―私立霧舎学園ミステリ白書 (講談社ノベルス)
この作者の作品を読み進めてきましたが、今のところもっとも良かった気がします。作者の資質と志向がこの作品の企画ときちんとマッチしているせいではないでしょうか。
人物描写の弱さも、ロマコメのフォーマットのおかげでカバーされていますし、大仕掛けのトリックも物語の軽さにうまくマッチしている。良い題材を見つけたと思います。
今後に期待の第一作。
続編ということになります。
前作では健在だった後藤さんがかつて扱った事件。鍵となる事件は語れれないまま。すごく気になる。
それはさておき、トリックはこの作者にしては控えめですが、話としてのバランスは前作に比べると格段に上。ミステリーというカテゴリーを外して、娯楽小説としても及第点だと思いました。
この話を読むために前作を読んだと思えば、ま、良いか。
最初ハードカバーででたんですね。
相変わらず登場人物の心の動きの描写がやや稚拙で、というより、読んでいる方が恥ずかしくなる感じで、もしかするとこれが手なのか?
レベルとしては可もなく不可もなく。
風変わりな外人の趣向もいまいち。
ちょっと不満だな。
現状での最新刊を読みました。
マリオネット園(ランド)―「あかずの扉」研究会首吊塔へ (講談社ノベルス)
もう7年もたつので書かれない可能性もありますが、その場合回収されなかった伏線が気になります。
この話では、主人公グループの一人が持つ超常能力に関する伏線が一つ回収されます。続けて読んで良かった。
バランスは今まで最高。主人公達がピンチになるので、脇役の薄っぺらさが目立たず、とても良い感じ。これだけ人数がいるので、一人一人のエピソードの方が面白くなったのではないかな、と余計なことも考えます。
すれた読者の私には登場した瞬間に(事件の起こる前)犯人がわかりました。その人ははずさなきゃ、他の作品におけるペダントリーを披露する場合じゃないでしょ、と思わないでもないですが、まあ、楽しめましたので私としては満足です。
でも気になるなあ、彼女の所属する学部をなぜ隠す? 二人の名探偵の過去も。
書いて下さい。(ここでお願いしてもだめか)
第三弾も読みました
ラグナロク洞―「あかずの扉」研究会 影郎沼へ (講談社ノベルス)
今回は「嵐の山荘もの」だそうです。私の中でのこのジャンル最高傑作は「最長不倒距離」なのですが、それはさておき……
結論から言えば「調子が出てきた」という印象で、読んで良かったです。
導入部分のリアクションがいくら何でも不自然だぞ、といった不満はありますが、雰囲気はあると思います。ただ、すぐそばに人間がいるが連絡できないという外連(第一作をちょっと思い出す)は、この際逆に作用している気がします。もっとオーソドックスが私は好き。北欧神話との関連が弱いのはまいいか。
とりあえす、次に期待しつつ図書館に走る私。
第三弾も読みました
ラグナロク洞―「あかずの扉」研究会 影郎沼へ (講談社ノベルス)
今回は「嵐の山荘もの」だそうです。私の中でのこのジャンル最高傑作は「最長不倒距離」なのですが、それはさておき……
結論から言えば「調子が出てきた」という印象で、読んで良かったです。
導入部分のリアクションがいくら何でも不自然だぞ、といった不満はありますが、雰囲気はあると思います。ただ、すぐそばに人間がいるが連絡できないという外連(第一作をちょっと思い出す)は、この際逆に作用している気がします。もっとオーソドックスが私は好き。北欧神話との関連が弱いのはまいいか。
とりあえす、次に期待しつつ図書館に走る私。
続きを読もうとして図書館に行ってこれを借りました。
カレイドスコープ島―《あかずの扉》研究会竹取島へ (講談社ノベルス)
今回は獄門島にインスパイアされたっぽい作品です。
前回私が感じたこの作者の問題点がさらに強調された気がします。すなわち、主人公側の登場人物造形へのこだわりと、脇役造形の薄っぺらさの落差。乾いて論理的な地の文でラブコメをする文章は(一つの持ち味とも言えるが)、獄門島的なムードを醸すにはもっとも適さないという現実。
前作でもあった「そこそこ面白い脚本で大根役者の学芸会」的ムードが前面に出てきた感じです。または「主人公は熱演だけど他は台詞棒読み」みたいな……
でも最後まで読んだのは、クラシカルでスケールの大きい仕掛けの魅力でしょうか。
ちょっとひねくれた読者ですみません。
良くある「健忘症の団体が右往左往」的展開はないので安心して読めることは保証します……って私が保証しても仕方ないけど。
で、結論として次の巻を読むことにしました、ええしましたとも。
霧舎巧という作家に全く馴染みがなかったのですが、偶然一冊の本を手に取り、最近シリーズものを読んでます。
で、その端緒がこれ
ドッペルゲンガー宮―“あかずの扉”研究会流氷館へ(講談社文庫) 霧舎巧
大学のサークルが舞台。いろいろな伏線(解散した推理小説研究会とか、研究室の一つをサークルボックスに使っている主人公達とかその他もろもろ)と若干屈折した主人公。当初からシリーズにする気配にあふれています。
ふざけた連中かというと、実際おかしな人たちだけど行動は至ってまじめ。事件は本格派直球ど真ん中です。
いつの作品だ? という大仕掛けのトリックなど「新本格のルネッサンス」という惹句に嘘はありませんでした。
登場人物の造形があまりにも薄っぺらいという、「新本格」に対する半可通の批判が、残念ながら若干当てはまってしまうのがつらいところです。
文庫化が2003ですから、発表は二十世紀末でしょうか。
私が次を読んでみようと思ったのは、作者が興味を持っているのが。ミステリーの道具立てと論理構成、それにレギュラー(これからの)の造形以外にはほとんど興味を持っていないと感じたからです。あまりにも徹底しているので、ちょっと感心しました。まるで「パズル」見ているみたい。
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